(手順1) |
配管前に、パイプの中に付着した砂・泥・溶接スパッタなどの異物は、ポンプシリンダーや弁を傷つけます。必ず、パイプ配管内部の異物を完全に取り除いてください。
一旦、ピストンを、本体(ツツ)中から取り出します。
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(手順2) |
本体内部に異物が入ってないことを確認して、ピストンを本体に差し込みます。 |
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※木玉式ピストンの場合は、ピストンが湿度によりメーカー出荷時より膨張して本体に入りにくく、、スムーズに動かないときは、ピストンの木玉皮付の摺動部になる巻皮の外周を、鉄ハンマーで叩いて、スムーズに軽くピストンが本体に挿入できるように調整します。
この処理をしないと、水分により木玉皮付の巻皮が膨張して、本体内面に密着しすぎてピストンとの摩擦が過大になり、ハンドル操作が重くなったり、動かなくなります。本体・ハンドルが破損したりします。 また、ピストンが乾燥によりメーカー出荷時より小さくなって、ピストンの木玉皮付の巻皮外周と本体内面との間に隙間があるときは、巻皮上部を内側から手で押し広げるか、水につけて膨張させてから再度本体に挿入します。
この処理をしないと、本体内面の水が落ち、ポンプの機能が働きません。
ピストンを本体に挿入したとき、軽く上下できるように木玉を調整する。
これら処理は、必ず行ってください。
メーカー出荷時には調整いていますが、木玉皮付は木と皮革でできているため、湿度・水分により膨張・収縮します。
また、消耗したピストンを新しいものと交換するときや、また長期に使用してないときは、同様な措置を必ず行ってください。
※調整が面倒な方は、『プラ玉方式ピストン』をご利用ください(特許庁登録品)。 |
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※『プラ玉方式』のピストンの場合は、このような調整は不要です。
(参考:プラ玉方式)
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(手順3) |
手順2の処理を行ったピストンを、再度本体(ツツ)に挿入してます。
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(手順4) |
ハンドルを、本体のハンドル受けにはめ,ハンドル固定ボルトで取り付けます。
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ハンドル固定ボルトは、スプリングワシャーが密着する程度に軽く締めます。必要以上に締めすぎると本体の破損原因になります。 |
(手順5) |
ピストンのロット部分の先端とハンドルをロット取り付けボルトで取り付けます。
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ロット取り付けボルトは 、スプリングワシャーが密着する程度に軽く締めます。必要以上に締めすぎるとハンドルの破損原因になります。 |
(手順6) |
水口上部を本体の排水口にはめ、さらに水口下部は、水口固定ボルトで押さえ固定します。
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(手順7−A) |
打ち込み井戸に、打込タイプを設置する場合は; |
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地面から突き出た鋼管先端のねじ部に玉下をねじ込みます。
そして、その上に合ゴムをのせ、さらに手順6まで行った本体をのせ、玉下取付ボルトで締め付けます。 |
(手順7−B) |
堀り井戸に、台(木台板、鉄ベース)付タイプや高台+台付タイプを設置する場合は; |
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台板(木台板または鉄ベース)を掘井戸にアンカーボルト等で固定します。 |
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※木台板の場合は、一旦ねじ下または高台を木台板の上にのせ、木台板に台締めボルトの穴をあけます。
(木台板の台締めボルト穴は、出荷時点では穴をあけていませんので、設置のとき、電気ドリルでボルト穴を開けてください。) |
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※鉄ベースの場合は、台締めボルト穴は、あいています。 |
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ねじ下(下次)または高台に塩ビパイプの先端に接合したバルブソケットのねじ部を、または鋼管先端のねじ部をねじ込みます。
そして、木台板・鉄ベースの中心部に空いた大きな穴に、そのパイプを上から差し込みます。 |
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台付タイプの場合には、ねじ下(下次)を台板の上にのせ、そのねじ下(下次)の上にライト弁をのせます。そのとき、ライト弁はおもりの金具がついた方を上側にしてください。
さらに手順6まで行った本体をのせ、台締めボルトで締め付ける。 |
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高台+台付タイプの場合には、高台を台板の上にのせ、その高台の上に合ゴムをのせ、さらに手順6まで行った本体をのせ、台締めボルトで締め付けます。 |
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※高台タイプを直接掘り井戸の井戸のコンクリート蓋に取り付けるときは、高台の下に薄いゴムシート(工事業者様用意)を挟んで適切な長さのボルトで取り付けてください。 |
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※玉下、ねじ下(下次)または高台の取り付けボルトの締め付けは、均等な力で平均的に締め付けてください。 その為には、対角線上に相対するものから交互に徐々に均等な力で締付けてください。片締めしますと、本体が破損します。 |
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※逆流防止のため、掘り井戸のときは吸い込み管の先端には、必ず純正のフート弁FTSを取付けてください
(別売;型番にFがついたものは、付属についてます)。
(参考:フート弁)
(参考:手押しポンプの各弁の機能)
打ち込み井戸のときは、なるべ市販の玉下の下にチャッキ弁または中間フート弁をつけてください。
またバネの強いフート弁等は、損失が多いので不向きです。
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(手順8) |
以上のように、ポンプを設置して、最初に水を汲み上げるときは、吸い上げパイプに水を満たすため、本体(ツツ)@の上から呼び水を入れます。その時、ハンドルを何回も上下させながら、確実に汲み上げるまで、呼び水を入れます。 |
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※試運転の際、木玉方式ピストンの場合は、木玉皮付の巻皮のなめし成分により汲み出された水が青く・黒く濁ることがあります。その際は、色がなくなるまで何回もくみ上げてから、ユーザー様へ引き渡してください。
なお、木玉皮付の巻革のメーカーによれば、「植物の渋を利用したなめし革のため井戸用ポンプとして最も安全で、安心できます」との回答をいただいています。 |
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※ポンプ内は、常時、水を満たした状態にしてください。
木玉方式の場合、ピストンをポンプに挿入するとき上記の木玉皮付調整が不完全ですと、また長く使用せずポンプ内の水が抜けたり蒸発したまま放置しますと、木玉皮付が完全に乾燥し収縮して元の大きさに戻らず、ピストン内面との間に隙間ができ水が汲めなくなったり呼び水が抜け落ちます。そのときは、新しいピストンをご購入してください。
(参考:木玉方式とプラ玉方式) |